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生理:アミロイド結合性化合物は老化時にタンパク質恒常性を維持して寿命を延長する

Nature 472, 7342 doi: 10.1038/nature09873

タンパク質の恒常性は、後生動物の寿命に関与する主な要因の1つであることが、遺伝学研究によって示されている。タンパク質の恒常性が崩壊すると、タンパク質の折りたたみ異常のカスケードや、アミロイドのような不溶性タンパク質の原繊維および凝集体の蓄積が起こる。組織病理学で組織内アミロイドの染色に従来から用いられてきた一群の小分子は、in vitroおよび培養細胞ではタンパク質原繊維と結合し、凝集を遅延させる。我々は、この種の化合物を動物に投与するとin vivoでのタンパク質恒常性が促進され、寿命が延長するだろうと考えた。本論文では、線虫(Caenorhabditis elegans)の成体をアミロイド結合性色素チオフラビンT(ThT)に曝露すると、寿命が大きく延び、老化が遅くなることを明らかにする。ThTは、準安定状態の変異型タンパク質およびヒトβ-アミロイドに伴う毒性がもたらす病理学的特徴を軽減させた。ThTによるこの有益な効果は、タンパク質恒常性ネットワークの調節因子である熱ショック因子1(HSF-1)、ストレス抵抗性および寿命延長に関与する転写因子SKN-1、分子シャペロン、オートファジーおよびプロテオソーム機能に依存している。今回の結果は、薬剤によるタンパク質恒常性ネットワークの維持が、老化速度に大きな影響を及ぼすことを示しており、老化および加齢関連疾患に対する新規治療法の開発を促すものとなる。

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