Letter 工学:ダイヤモンド状炭素上の縮小化した高周波グラフェントランジスター 2011年4月7日 Nature 472, 7341 doi: 10.1038/nature09979 グラフェンは、その高いキャリア移動度と飽和速度のため、最近大いに関心を集めている。特に高性能グラフェントランジスターの高周波への応用は大いに注目されている。高品質で大規模なグラフェンシートの低コストでの合成は、化学蒸着(CVD)法を使うことによって実証されている。しかし商業化に大きな可能性が期待される高周波への応用に対しては、CVDグラフェンから作製したトランジスターのスケーリング挙動に関する研究はほとんど行われていない。本論文では、ゲート長が40 nmと短いトップゲートCVDグラフェン高周波トランジスターの体系的な研究について報告する。これは、グラフェン高周波デバイスで実現した最も短いゲート長である。CVDグラフェンは銅膜上で成長させ、ダイヤモンド状炭素ウエハー上へ転写した。40 nmトランジスターに対して155 GHzという高い遮断周波数が得られた。また、この遮断周波数は1/(ゲート長)のスケーリング則を見せることがわかった。さらに、低温条件下でのグラフェン高周波トランジスターについても調べた。低温条件下の性能がキャリアのフリーズアウト効果によって悪化する従来型の半導体デバイスとは異なり、このグラフェンデバイスの高周波性能は、最低4.3 Kまで温度依存性がほとんど見られず、従来型デバイスで利用できるよりも非常に大きい動作ウィンドウが得られた。 Full Text PDF 目次へ戻る