Letter 地球:SAFODコアから得られたサンアンドレアス断層深部断層粘土の低い強度 2011年4月7日 Nature 472, 7341 doi: 10.1038/nature09927 サンアンドレアス断層は、北米プレートとすれ違って北西方向に28〜34 mm yr−1で動く太平洋プレートの右横ずれ運動に対応している。カリフォルニアでは、この断層は歴史的に大地震を引き起こしてきた2か所の別個の固着領域からできており、それらは長さ150 kmのクリープ領域によって隔てられている。サンアンドレアス断層深部観測所(SAFOD)は、クリープ領域の南端に近いカリフォルニア州パークフィールドの北東に設置された科学的観測を行う掘削抗である。現在も変形しているサンアンドレアス断層の鉛直深度2.7 kmのところから掘削コアが回収されている。本論文では、これら断層コア物質について、in situ条件で室内実験により強度測定を行った結果を報告し、この場所と深さではサンアンドレアス断層は、きわめて弱い(摩擦係数が0.15)ことを示す。これは、既知の葉状ケイ酸塩で最も弱い鉱物の1つであるスメクタイト粘土鉱物サポナイトが存在するためである。このマグネシウムに富んだ粘土は、断層内の石英長石質の母岩と蛇紋岩の交代作用による低温生成物である。この発見によって、サンアンドレアス断層系の力学的に異常なクリープをしている部分の変形は、高い流体圧などの今までに提案されている機構によってではなく、弱い鉱物の存在により支配されていることを示す強力な証拠が得られる。断層コア強度の測定と掘削抗についての観測を組み合わせることで、SAFODにおけるサンアンドレアス断層の応力状態についての首尾一貫した描像が得られ、それ以外では強い地殻の中にあって断層は本質的に弱い部分であることが示される。 Full Text PDF 目次へ戻る