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細胞:長鎖非コードRNAは活性なクロマチンを維持して、ホメオティック遺伝子の発現を協調させる

Nature 472, 7341 doi: 10.1038/nature09819

ゲノムからは長い遺伝子間非コードRNA(lincRNA)が盛んに転写されていて、その多くは遺伝子のサイレンシングにかかわっていると考えられている。それに比べると、lincRNAが遺伝子の活性化に果たしている可能性がある役割についてはほとんどわかっていない。発生とホメオスタシスには、遺伝子座調節と呼ばれる過程を介して、隣接した遺伝子群を協調的に調節する必要がある。遺伝子座調節要素やエンハンサーの中にはlincRNAを転写するものがあり、遠距離からの調節に役割を果たしている可能性が示唆される。脊椎動物では、位置の決定に不可欠なホメオドメイン転写因子をコードする39個のHox遺伝子が染色体の4つの遺伝子座にクラスターを形成している。これらのHox遺伝子は、ゲノムのクラスター中での3′から5′方向の配列順に一致して、入れ子状態になっている前後軸パターンと遠近軸パターンで発現する。今回我々は、HOXA遺伝子座の5′端から転写されるlincRNAで、in vivoでいくつかの5′ HOXA遺伝子の活性化を協調させるHOTTIPを同定した。染色体がループ形成することによって、HOTTIPを標的遺伝子へと近づける。HOTTIP RNAは、アダプタータンパク質WDR5に直接結合してWDR5/MLL複合体をHOXAへと導き、ヒストンH3リシン4トリメチル化と遺伝子の転写を促進する。HOTTIP RNAによる標的遺伝子の活性化には誘導によるRNAの接近が必要であり、またそれだけで十分に活性化が起こる。したがってlincRNAは、高次の染色体ループ形成の情報をクロマチン修飾へと変換する重要な中間体として働くことにより、クロマチン領域を調整して遠距離の遺伝子活性化を協調させている可能性がある。

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