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構造生物学:メタロドプシンIIの結晶構造

Nature 471, 7340 doi: 10.1038/nature09789

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は7回膜貫通ヘリックス(TM)タンパク質で、細胞外のリガンドと結合し、細胞内のヘテロ三量体Gタンパク質(Gαβγ)と共役することで細胞へのシグナルを変換する。光受容体ロドプシンはトランスデューシンと共役し、アポタンパク質であるオプシンには、リガンドの11-cisレチナールがプロトン化したシッフ塩基を介して共有結合している。光子を吸収すると、レチナールのcis/trans異性化が引き起こされ、アゴニストである全transレチナールがin situで生成される。光反応の初期生成物に続いて、活性のあるGタンパク質結合中間体メタロドプシンII(Meta II)が形成され、これが持つレチナールのシッフ塩基は脱プロトン化されているが、まだ切断されていない。シッフ塩基からのプロトンの解離が、タンパク質構造中の主な制約を壊し、さらなる活性化過程を可能にして、TM6の外側への傾斜や、Gαサブユニットの相互作用するC末端を取り込むための細胞質側の大きな裂け目の形成などが起こる。シッフ塩基の加水分解が原因でMeta IIは短寿命であり、結晶化が難しいことがよく知られている。そこで我々は、活性型のコンホメーションのオプシン(Ops*)の結晶中での濃度を高くすると、全transレチナールの取り込みとシッフ塩基の形成が促進されると考え、オプシン結晶を全transレチナールに浸漬して、Meta IIの形成を試みた。本論文では、Meta IIのみ、およびGα由来の11アミノ酸からなるC末端フラグメント(GαCT2)とMeta IIとの複合体について、それぞれ3.0 Åと2.85 Åの分解能の結晶構造を示す。GαCT2は、細胞質側にある大きな裂け目内に結合していて、これはGα由来の同様のペプチドのOps*への結合と似ている。Meta II構造では、レチナールリガンドからLys 296側鎖へと電子密度が切れ目なく続いており、これはシッフ塩基結合が正常に形成されていることを表している。このレチナールは緩和したコンホメーションをとっており、完全な結晶中の全transレチナールと比べてもほとんどゆがみがない。光反応の初期生成物との比較から、レチナールの転位と回転が、Meta IIに特徴的な巨視的構造変化を引き起こす仕組みが提示される。これらの構造は、大型GPCRファミリーのモデルとして役立つと考えられる。

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