カスパーゼ8は2つの相反する生物学的機能を持つ。すなわち、アポトーシスの外因性経路を刺激して細胞死を促すだけでなく、生存のための活性ももち、胚発生、Tリンパ球活性化、および腫瘍壊死因子α(TNF-α)やその近縁ファミリーリガンドに誘導される壊死への抵抗性に必要とされる。本論文では、カスパーゼ8欠失マウスの発生は、RIPK3(receptor interacting protein kinase-3)の除去によって完全に救済されることを示す。カスパーゼ8とRIPK3をともに欠失する成体マウスでは、CD95またはCD95リガンド(それぞれFAS、FASLGとも呼ばれる)欠失でみられるのに似た進行性のリンパ球蓄積疾患が認められ、in vivoでCD95ライゲーションの致死的影響に抵抗性がある。カスパーゼ8は、FLIPL(FLICE-like inhibitory protein long; 別名CFLAR)とタンパク分解活性を持つ複合体を形成して機能することにより、アポトーシスを誘導することなくRIPK3依存的な壊死を防ぐことがわかった。また、この複合体は防御的機能に必要である。