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物性:高Tc銅酸化物擬ギャップ状態の単位格子内電子ネマティック性

Nature 466, 7304 doi: 10.1038/nature09169

高転移温度(高Tc)超伝導体では、ドープされた正孔の密度が低くなると擬ギャップ相が優勢になる。この相内では、(もしあるとすれば)どの電子対称性が破れるのか、関連する秩序パラメーターの正体はどういうものなのか、どの微視的電子自由度が効いているのかはわかっていなかった。今回我々は、単位格子内ネマティック性を表す定量的秩序パラメーター、すなわち各CuO2単位格子内の電子構造による回転対称性の破れの決定について報告する。アンダードープBi2Sr2CaCu2O8+δにおける単位格子内状態の分光撮像走査トンネル顕微鏡像を解析し、2つの独立した評価手法を用いて、擬ギャップエネルギーに近い状態の電子ネマティック性の証拠を見いだした。さらに、この現象が各単位格子内の2つの酸素サイトにおける電子的な差に起因することが直接実証された。ここでみられた擬ギャップや、ほかの実験手法によって観測された擬ギャップの特徴が、すべて同じ微視的起源をもつとすると、この相は、酸素サイトでの弱い磁性状態を伴う、各CuO2単位セル内の90°回転対称性を破る状態である。

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