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細胞:ビンキュリンにかかる機械的張力の測定から明らかになった接着斑の動態調節

Nature 466, 7303 doi: 10.1038/nature09198

機械的張力は、発生、生理、病理などの過程に非常に重要な役割を果たしている。しかし、細胞内構造中での張力伝達の理解が進んでいないことは、その分子機構の解明を妨げる大きな要因の1つとなっている。今回我々は、細胞内の特定のタンパク質にかかる力を、単一分子蛍光分子間力分光法でピコニュートン(pN)の感度で測定する較正されたバイオセンサーを開発した。さらに、この測定方法をビンキュリンに適用した。ビンキュリンはインテグリンとアクチンフィラメントとをつなぐタンパク質で、その接着斑(FA)への誘導は力に依存して起こる。安定なFAでビンキュリンにかかる張力はほぼ2.5 pNであること、ビンキュリンのFAへの誘導とビンキュリンでの張力伝達は別個に調節されていることが明らかになった。ビンキュリンにかかる張力は、接着斑の集合と拡大の際に最大になる。逆に、移動中の細胞の後端で解離したり滑ったりするFAでは、ビンキュリンにかかる力は小さい。また、力のかかった状態で接着を安定化するにはビンキュリンが必要である。これらのデータを総合すると、力がかかっている状態でのFAの安定化にはビンキュリンの動員と力の伝達の両方が必要であり、また意外にもこの2つはそれぞれ独立に制御されている。

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