Article 構造生物学:K+チャネルにおけるC型不活性化の構造的機構 2010年7月8日 Nature 466, 7303 doi: 10.1038/nature09153 K+チャネルの選択性フィルターの透過型と非透過型の間の相互変換は、マイクロ秒時間スケールでの速い「フリッカー」遷移から、ミリ秒から秒の時間スケールで起こるC型不活性化までの、いろいろなゲーティング事象の基礎となる。今回我々は、放線菌(Streptomyces lividans)のK+チャネルKcsAの、開いた不活性なコンホメーションの結晶構造を明らかにし、部分的に開いた一連の構造に「トラップした」チャネルの選択性フィルターにおけるC型不活性化のゲーティング機構を調べた。閉じたKcsAでの12 Å(Thr 112のCα–Cα間の距離)から、完全に開いた際の32 Åまでの大きさの小孔をもつ、5種類のコンフォーマー(配座異性体)が同定された。それらから、ゲートの開口度と、選択性フィルターのコンホメーションとイオン占有率の間のはっきりした相関が明らかになった。フィルター骨格の段階的再配置により、まずS2イオン結合部位が消失し、それに続いてS3結合部位が失われて、おそらくイオン透過が起こらないようにしていることがわかった。これらの構造は、K+チャネルにおけるC型不活性化の分子基盤を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る