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地球:アメリカ西部深部地殻に広がる、伸張により生じた変形の地震学的証拠

Nature 464, 7290 doi: 10.1038/nature08951

地球を構成する物質の多くが地震波速度に関して強い異方性を示すことは、室内実験によって立証されている。上部マントルで観測される方位異方性と半径方向異方性は、変形に伴う剪断ひずみによって生じるかんらん石の格子選択配向が原因であり、地球内部の変形と流れに対する最も直接的な証拠となっている。地殻の半径方向異方性の観測によって、テクトニクス過程に起因する地殻の変形と流れの解明が進むと考えられるが、大規模な観測は特に地殻の厚い地域に限定されてきた。本論文では、アメリカ西部の環境雑音トモグラフィーの観測により、深部(中部から下部)地殻に強い半径方向異方性が存在し、これは新生代(6,500万年前以後)に顕著な伸張が起きた地質学的領域に限定されていることが明らかになったことを報告する。地殻の半径方向異方性とアメリカ西部の伸張領域とが一致することは、伸張変形により格子選択配向が異方性の地殻鉱物に生じた結果、半径方向異方性が生じたことを示唆している。この観測結果は、これらの地域の地殻深部が、地殻の薄化と伸張に応答した広範で比較的一様なひずみを受けているとする仮説も裏付けている。

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