Letter 気候:「暗い初期太陽の気候パラドックス」は存在しない 2010年4月1日 Nature 464, 7289 doi: 10.1038/nature08955 地球上に生命が最初に誕生し進化した環境的ニッチは、テクトニックサイクルや地球化学的サイクルの変化や生物学的介入だけでなく、地球の歴史を通じて太陽の光度が25〜30%程度増したことに応じた劇的な変化も経験してきた。大気中のCO2やCH4の温室効果が低い太陽光度を相殺し、水圏に液体の水が安定していた始生代の気候を支配していたと推測されている。しかし、本論文では、始生代の堆積鉱物、特に混合原子価鉄(II–III)酸化物(マグネタイト)が縞状鉄鉱層内の至るところにあることは、高い温室効果ガス濃度や現生メタン細菌の代謝の制限要因と矛盾していることを示す。我々は、このことと非常に高い温室効果ガス濃度を示す地質学的な証拠がないことから、大陸面積がかなり小さく、また生物学的に生じる雲凝結核がなかったために地球アルベドが低く、これが始生代の表面温度を中程度に和らげるのに大きく寄与していたという仮説を提唱する。我々のモデル計算は、初期地球の低いアルベドが水の凝固点よりも高い環境条件を与え、したがって、暗い初期太陽のパラドックスを解決するための極端な温室効果ガス濃度の必要性が軽減されることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る