Letter 植物科学:拮抗的な転写因子によるArabidopsis胚の頂端–基底極性の制御 2010年3月18日 Nature 464, 7287 doi: 10.1038/nature08843 動物と同様に、植物でも胚形成時には極性をもつ軸が形成され、細胞分化や器官のパターン形成プログラムは、それに沿って調整される。Arabidopsisの胚形成では、シュートおよび根の幹細胞集団の確立が、頂端–基底軸の両端で起こる。最近の研究で、基底/根になる細胞運命のマスター調節因子としてPLETHORA(PLT)遺伝子が同定されたが、頂端/シュートという細胞運命のマスター調節因子はいまだに明らかにされていない。本論文では、PLT1およびPLT2遺伝子が転写コリプレッサーTOPLESS(TPL)の直接の標的であり、tpl-1変異体ではPLT1/2がシュートから根へのホメオティック転換に必要であることを示す。tpl-1を遺伝学的手段として使って、胚の頂端となる細胞運命のマスター調節因子として転写因子CLASS III HOMEODOMAIN-LEUCINE ZIPPER(HD-ZIP III)が同定され、それが胚の根の極から第二のシュートの極への転換を進展させるのに十分であることが示された。さらに、遺伝学的研究および誤発現試験により、根およびシュートという極の指定の際に作用するPLTおよびHD-ZIP III遺伝子間の拮抗的関係が示された。 Full Text PDF 目次へ戻る