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物理:調整可能な高分子多重形状記憶効果

Nature 464, 7286 doi: 10.1038/nature08863

形状記憶高分子とは、一時的な形状を記憶でき、熱、光、湿度、磁場などの外部刺激を受けると、元の恒常的な形状に戻る材料である。このような特性は、展開可能な宇宙構造物、生物医学デバイス、適応光学素子、乾式スマート接着剤やファスナーなどへのさまざまな応用を可能にする。しかし、最終的に形状記憶高分子がどこまで応用できるかは、各形状記憶サイクルで記憶できる一時的な形状の数や、めざす用途に合わせて形状記憶転移温度が調整可能かどうかによって制限される。現在知られている形状記憶高分子は、1つか2つの一時形状を記憶できる。これは、それぞれ、(恒常的な形状も含めて)二重と三重の形状記憶効果に当たる。分子レベルでは、形状記憶高分子が記憶できる一時的な形状の最大数は、高分子の別々の可逆的な相転移(形状記憶転移)の数と直接相関している。直感的には、多重形状記憶効果は、可逆的な相転移を余分に導入するだけで実現できると考えられる。しかし、2つ以上の、それぞれ異なる、強く結合した可逆的な相がある高分子の合成は、極めて難しい問題である。一方、形状記憶効果の調整は、形状記憶転移温度を調整して実現されることが多く、これには材料組成を変化させる必要がある。本論文では、1つの幅広い可逆的な相転移しかもたないペルフルオロスルホン酸アイオノマー(PFSA)が、二重、三重、および少なくとも四重の形状記憶効果を示し、これらすべてが高度に調整可能であり、材料組成を変化させる必要がないことを示す。

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