Letter 発生:単為生殖性のトカゲでは姉妹染色体の対合によりヘテロ接合性が維持される 2010年3月11日 Nature 464, 7286 doi: 10.1038/nature08818 両性生殖が非常にうまく働いていることは証明されているが、Aspidoscelis属のハシリトカゲなどをはじめ特定の分類群では、単為生殖する、すべて雌だけの集団もしばしばみられる。アロザイム分析により、こうした単為生殖する種でもヘテロ接合性が高度に固定されていることが明らかになり、これらの種は、有性生殖する類似の種間の交雑によって生じたとの見方が裏付けられている。ヘテロ接合性を維持しつつ、減数分裂のプログラムがどのように変更されて二倍体の卵ができるのかは、まだわかっていない。今回我々は、有性生殖性の種に対し、単為生殖する種では染色体数が2倍のところから減数分裂が始まることを明らかにする。この機構が、古典的な減数分裂プログラムから本質的に逸脱することなく、染色体含量の減少のない配偶子を形成するための基盤となっている。シナプトネマ構造とキアズマの観察から、典型的な減数分裂過程が起こること、ヘテロ接合性の維持は組み換えの回避にはよらないことが判明した。相同染色体を識別できる蛍光プローブによるin situハイブリッド形成により、減数分裂前に起こる2回の複製サイクルのうちの1回目の産物である、遺伝的に全く同一の姉妹染色体間で、二価染色体が形成されることが明らかになった。単為生殖性の種では、遺伝的多様性の減少に伴う適応度の低下を相殺するため、ヘテロ接合性の維持が非常に重要だが、姉妹染色体の対合がそのための機構となっている。 Full Text PDF 目次へ戻る