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進化:拮抗的な共進化が分子進化を促進する

Nature 464, 7286 doi: 10.1038/nature08798

赤の女王仮説では、相互作用する種(宿主と寄生生物など)の共進化が、適応および対抗適応のための絶え間ない自然選択を通じて、分子進化を促進するとされている。宿主の抵抗性遺伝子および寄生生物の感染力遺伝子の一部で認められる分岐はこの仮説と整合するが、共進化の研究には一般に長い時間がかかるため、これまで実験による直接的な検証は行われてこなかった。今回我々は、細菌Pseudomonas fluorescens SBW25と、その寄生ウイルスであるファージΦ2の実験的集団を用いて、宿主の遺伝子型が不変の場合と比較し、細菌とファージが互いに共進化する場合のほうが、ファージの分子進化がはるかに速いことを明らかにした。また、共進化によって、複製集団間の遺伝的分岐ははるかに大きくなり、それは、共進化したファージが感染できる宿主の範囲と相関していた。それと整合するように、共進化の下で最も急速に進化するファージ遺伝子は、宿主への感染に関与する遺伝子群であった。以上の結果から、拮抗的な共進化が急速で分岐的な進化の一因であり、種内の進化的変化の主要な推進力の1つとなっているらしいことが、ゲノムレベルでも表現型レベルでも示された。

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