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医学:レトロウイルスのインタソーム組み立てとDNA鎖移動の阻害

Nature 464, 7286 doi: 10.1038/nature08784

レトロウイルスのインテグラーゼは、直鎖状のウイルスDNAの両端に結合して、それを宿主細胞の染色体に挿入するのに不可欠な酵素である。完全長のレトロウイルスインテグラーゼの構造は、単独のものであれ、DNAとの複合体の形であれ、報告されていない。また、臨床的に有用なHIVインテグラーゼの阻害剤は開発されたが、その作用機序は推測の域を出ていない。今回我々は、プロトタイプ泡沫状ウイルスの完全長インテグラーゼと同種ウイルスのDNAが作る複合体の、結晶構造を報告する。この構造は、ウイルスDNAの両端に強固に結合したインテグラーゼ四量体からなるレトロウイルスインタソームの構成を明らかにしている。標準的なインテグラーゼの3つの構造ドメインすべてが、広範囲にわたるタンパク質–DNAおよびタンパク質–タンパク質相互作用に関与している。インテグラーゼによるDNA鎖移動を阻害する物質の結合により、活性部位から反応性のウイルスDNAが外され、ウイルスの核タンパク質複合体が働けなくなる。我々の知見は、レトロウイルスDNAの組み込みの構造基盤を明らかにしている。これにより、HIV-1インタソームのモデル構築が可能となり、抗レトロウイルス剤開発の助けとなるだろう。

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