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気候:炭素の累積排出量が1兆トンに達することで引き起こされる温暖化

Nature 458, 7242 doi: 10.1038/nature08019

気候変動を軽減するための全世界的な努力は、将来の気温予測を指針としている。しかし、所定の安定化した大気中温室効果ガス濃度に伴う全球平均気温の最終的な平衡値がどの程度になるのかは、まだよくわかっておらず、危険となりそうなレベルの地球温暖化を回避するための安定化目標の設定を難しくしている。同様の問題は、炭素循環についても当てはまり、現在のところ、観測結果は、将来の排出量に対する応答について弱い制約しか与えない。本論文では、観測結果とより包括的なモデルから得た推定値を制約条件とした、単純な気候-炭素循環モデルのアンサンブル実験の結果を用いて、さまざまな二酸化炭素排出経路に対する気温応答をシミュレートした。所定の二酸化炭素累積排出量に起因する温暖化の極大は、安定化シナリオに対する温暖化応答よりもよく絞り込めることがわかった。さらに、累積排出量と温暖化極大の関係は、排出経路(排出時期や最大排出速度)にはほとんど左右されなかった。したがって、二酸化炭素累積排出量の制限を与える政策目標は、排出速度や濃度を目標とするよりも、科学的な不確かさの影響を受けない可能性が高い。人為起源の全炭素排出量1兆トン(CO2では3.67兆トン)とすると、そのうちの約半分は、産業化が始まって以後、既に排出されており、二酸化炭素に起因する温暖化の極大は、産業化前よりも2 °C高くなる可能性が最も高く、5〜95%の信頼区間は1.3〜3.9 °Cとなった。

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