Letter 免疫:Zc3h12aはmRNA分解の調節による免疫応答の制御に不可欠なRNアーゼである 2009年4月30日 Nature 458, 7242 doi: 10.1038/nature07924 Toll様受容体(TLR)は微生物の構成成分を認識し、炎症および免疫応答を誘導する。TLR刺激は、免疫反応の強度と持続期間を調節する複雑な遺伝子発現ネットワークを活性化する。今回我々は、TLR誘導性遺伝子Zc3h12aが、免疫疾患を防ぐのに必須の役割をもつ免疫応答調節因子であることを明らかにする。Zc3h12a欠損マウスは重篤な貧血を患い、そのほとんどが12週以内に死亡した。Zc3h12a−/−マウスはまた、形質細胞の数の著しい増加、並びに形質細胞の肺への浸潤とともに、血清免疫グロブリン量増加と自己抗体の産生も示した。大部分のZc3h12a−/−脾臓T細胞はエフェクター/記憶細胞の性質を示し、T細胞受容体刺激に応じてインターフェロン-γを産生した。Zc3h12a−/−マウス由来のマクロファージは、TLRリガンドに応答して、インターロイキン(IL)-6およびIL-12p40(IL12bとしても知られる)の産生が大幅に増加したが、TNFは増加しなかった。TLRシグナル伝達経路の活性化は正常だったが、Il6メッセンジャーRNAの分解がZc3h12a−/−マクロファージでは重度に障害されていた。Zc3h12aの過剰発現により、3′非翻訳領域(UTR)を介したIl6mRNAの分解が促進され、また、Il6、Il12p40、およびカルシトニン受容体遺伝子Calcrといった遺伝子の3′-UTRをもつRNAが不安定化した。Zc3h12aは、Il6 mRNA分解における役割と一致して、アミノ末端に推定上の核酸分解酵素ドメインを含み、発現されたそのタンパク質はRNアーゼ活性を有していた。これらの結果は、Zc3h12aが、炎症性遺伝子群のmRNA安定化を直接制御することによって免疫疾患を防ぐために必要な、RNアーゼであることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る