Letter 気候:南極氷床表面の1957年の国際地球観測年以後の温暖化 2009年1月22日 Nature 457, 7228 doi: 10.1038/nature07669 南極の気温変化の評価は、最近の数十年間に起こった、南極半島の強い温暖化と南極大陸内陸部のわずかな寒冷化の違いをはっきりさせてきた。気温変化のこのパターンは、周極偏西風の強さが増したことに起因し、主に成層圏オゾンの変化に応答した周極偏西風の強さの増大に起因すると考えられてきた。しかし、この描像は、観測点の数が少なく継続期間が短いために、かなり不十分である。本論文では、かなりの温暖化が南極半島を大きく越えて西部南極のほとんどを覆うまで広がっており、温暖化領域はこれまでに報告されているよりもずっと広いことを示す。西部南極の温暖化は過去50年の間、10年あたり0.1 °Cを超えており、冬と春に最も強い。これは東部南極の秋の寒冷化によって部分的に相殺されるが、大陸全体を平均した地表付近の気温の変化傾向は上向きである。大循環モデルを使ったシミュレーションは、空間パターンと長期の変化傾向の本質的な特徴を再現し、どちらの特徴も偏西風の強度の増加が直接的な原因とはなり得ない、と我々は考える。代わりに、大気循環の局地的な変化とそれに伴う海面温度および海氷の変化が、西部南極における温暖化の増大を説明するために必要である。 Full Text PDF 目次へ戻る