Letter 生理:アクチン-ミオシンネットワークのパルス状の収縮が細胞頂端収縮を駆動する 2009年1月22日 Nature 457, 7228 doi: 10.1038/nature07522 形態形成の際には、細胞頂端の収縮によって上皮層が曲がって陥入が起こりやすくなる。頂端部の収縮は、接着結合の構成基盤で細胞周囲を取り巻くアクチンと非筋肉ミオシンII(ミオシン)の帯が、巾着のひもを絞るように継続的に収縮することによって起こる(巾着モデル)と従来考えられてきた。しかし、これ以外の張力生成機構がこの過程を駆動しているかどうかはわかっていない。今回我々は、ショウジョウバエの原腸陥入のリアルタイム画像化と定量的画像解析を行って、腹溝細胞の頂端部収縮がパルス状に起こることを明らかにした。収縮の反復は隣接細胞間で同期しておらず、収縮と収縮の間の静止時には、頂端の収縮した状態が維持される。巾着モデルとは対照的に、収縮のパルスはアクチン-ミオシンネットワークの収縮によって駆動されており、ネットワークの収縮は頂端部表層内側で起こって、個々の接着結合部を内側へ引っ張る。転写因子TwistとSnailが別々にパルス性収縮を制御していて、snailの発現はアクチン-ミオシンネットワークの収縮を開始させ、twistの発現は細胞頂端部の収縮状態を安定化する。今回の結果から、細胞表層のアクチン-ミオシン細胞骨格が発生の進行に応じて制御される細胞内ラチェット(歯止め装置)として働き、頂端領域を徐々に狭めていくという新しいモデルが考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る