Article 生化学:シード領域を含んだガイドDNA分子および標的RNA二本鎖と結合したargonauteサイレンシング複合体の構造 2008年12月18日 Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07666 本論文では、高度好熱菌Thermus thermophilusのargonauteとそれに結合した21ヌクレオチド長の5′-リン酸化ガイドDNA、20ヌクレオチド長の標的RNAという3成分からなる複合体の分解能3.0Åの結晶構造を報告する。この標的RNAは、10-11位の部分に分解を防ぐミスマッチ(不適正塩基対)を含む。シード領域(2位から8位)はワトソン・クリック塩基対を形成してA型らせんに似た二本鎖を作り、ガイド鎖の両端は複合体につなぎ止められている。argonauteとガイドDNAからなる2成分複合体では、ガイド鎖の10位と11位の塩基間にアルギニンが差し込まれ、複合体を不活性なコンホメーションに固定していたが、3成分複合体ではこのアルギニンが離れている。より開いた構造の3成分複合体が形成されると、argonauteのPAZ領域とPIWI領域の間にある核酸結合溝が広がる。さまざまな位置にミスマッチ、バルジ、2′-O-メチル化修飾を加えて3成分複合体のRNA切断活性を調べることにより、構造と機能の関係が確認された。3成分複合体の構造から予想されるとおり、ガイド鎖ではなく標的RNAのシード領域にバルジがあるほうが収まりがよく、複合体が触媒として活性をもつ。 Full Text PDF 目次へ戻る