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物性:金属強磁性へ変化する直前のフェルミ液体状態のマージナル破綻

Nature 455, 7217 doi: 10.1038/nature07401

過去50年の間、電子間の相互作用が金属の低温特性に及ぼす影響に関する我々の理解は、ランダウのフェルミ液体理論に基づくものであった。ところが最近、フェルミ液体理論の予測から外れるように思われる金属の例が徐々に増えている。その破綻の定性的な理由はおおむね理解されているものの、フェルミ液体に代わり具体的にどのような量子状態が現れるのかは、多くの場合はっきりしないままである。今回我々は、そのような破綻の一例として、非フェルミ液体の特性を説明できるものについて報告する。我々は、d電子金属ZrZn2の高純度サンプルの低温における熱抵抗および電気抵抗が、それぞれTおよびT5/3の温度依存性をもつことを見いだした。これらの挙動は、「マージナル」フェルミ液体状態の特徴であり、三次元において金属強磁性体になる寸前の金属の有効長距離スピン-スピン相互作用に起因すると予想される。マージナル・フェルミ液体は、従来型フェルミ液体と、凝縮系物理学で関心が高まりつつあるさらにエキゾチックな非フェルミ液体状態とをつなぐ位置にある。マージナル・フェルミ液体という概念は、例えば、常伝導状態の銅酸化物超伝導体の現象論、相対論的プラズマや核物質の研究など、他の分野に関連しても出現している。

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