Letter

地球:スマトラ島北部で得られた1,000年間の堆積層記録にみられる津波の繰り返し

Nature 455, 7217 doi: 10.1038/nature07374

2004年12月26日のインド洋津波は、スマトラ島最北部のアチェ地域で最大35 mの高さに達した。津波とその原因となったスマトラ-アンダマン地震は、アチェ人の歴史には前例がない。本論文では、砂層を用いてアチェ地域の津波の歴史を過去1,000年間にまでさかのぼった。2004年の津波は浜堤平野の湿地で、海岸から1.8 km内陸に入ったところまで砂層を堆積させた。このような海岸の湿地から得られた堆積層コアによって、堆積層の特徴が似たより古い2つの広大な砂層が明らかになった。この砂層は、1290〜1400年と780〜990年の後の間もない時期に堆積しており、おそらく以前起きた津波でできたものである。さらに、より局地的な砂層が見つかり、これは記録の残っている1907年の小規模な津波と関連している可能性がある。これらの発見は、スマトラ島北部の津波古記録への第一歩であり、アチェ地域に被害をもたらす津波はまれで、典型的な再来周期は人間の寿命よりも長いことを示唆している。このように再来周期が長いことが、インド洋北部の海岸に沿って存在する地域社会が将来の津波に備えることをより難しくしている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度