Article 生化学:マイクロRNAに誘導されるタンパク質合成の広範な変化 2008年9月4日 Nature 455, 7209 doi: 10.1038/nature07228 動物のマイクロRNA(miRNA)は、翻訳の阻害により、かつ(または)標的となるメッセンジャーRNAの分解の誘導によって、遺伝子発現を調節する。ゲノム全体で、miRNAによって翻訳がどの程度制御されているかについては明らかにされていない。我々は、プロテオミクスを用いた新たなアプローチにより、miRNAのトランスフェクションまたは内在性miRNAのノックダウンに応答して起こる、数千個のタンパク質の合成における変化について検討した。これと並行して、マイクロアレイを用いたmRNAレベルの定量も行った。本論文では、1つのmiRNAによって数百種のタンパク質の合成抑制が可能であるが、この抑制は一般に比較的軽度であることを示す。シード配列のようなmiRNA結合部位のいくつかの既知の特徴も、ヒトのタンパク質の合成抑制を制御しており、今回、新たな標的配列の特徴についても報告する。またmiRNAは、mRNAレベルの低下に加えて、多くの遺伝子の翻訳を直接的に抑制してもいることを示す。したがって、miRNAは直接的または間接的な作用により、何千もの遺伝子に由来するタンパク質の合成を調整していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る