Letter 発生:ニューロジェニン2は大脳皮質ニューロンの移動をRnd2の調節を介して制御する 2008年9月4日 Nature 455, 7209 doi: 10.1038/nature07198 移動性は、新たに生み出されたニューロンに一般的にみられる性質である。しかし、細胞移動がニューロン産生の他の局面とどのように協調して制御されているかについては、よくわかっていない。今回、ニューロン分化促進タンパク質で、胚の大脳皮質でニューロン産生を制御しているニューロジェニン2(Neurog2)が、新たに生み出されたマウス皮質ニューロンで、移動に先立ち低分子量GTP結合タンパクのRnd2の発現を直接に誘導することを見いだした。Rnd2のサイレンシングにより、Neurog2遺伝子の欠失時にみられたのと同様に、皮質ニューロンの放射方向への移動に異常が生じた。注目すべきことに、Neurog2欠失変異体のニューロンにRnd2を発現させるだけで、移動能力が回復した。これらの結果は、Rnd2が大脳皮質でのニューロン移動に不可欠な新規調節因子であることを明らかにし、また、Neurog2が示す細胞移動促進機能の主たるエフェクターがRnd2であることを実証している。したがって、ニューロン分化促進タンパク質は、細胞移動という複雑な細胞行動を、低分子量GTP結合タンパクの転写活性化を含む非常に直接的な経路で制御している。 Full Text PDF 目次へ戻る