Letter 細胞:連続運動中移動中のミオシンVaのメカノケミカルカップリングの直接観察 2008年9月4日 Nature 455, 7209 doi: 10.1038/nature07188 ミオシンVaは、細胞中のアクチンフィラメントに沿って細胞内の積み荷を輸送する。2つの頭部をもったこのモーターは歩幅36 nmでフィラメントから離れずに数歩進むが、その際、2つの頭部はATPの加水分解によりアクチンの反矢じり端に向かって交互に動いていく。ミオシンVaがフィラメントから離れずに前進できるのは、その長いレバーアーム、運動サイクルの高い時比率(duty ratio)と、前に位置する頭部からのADP放出が大きく遅れるような2つの頭部間での運動のオン・オフ機構によっている。複数分子レベル、および単一分子レベルでの力学的研究から、パワーストロークあたり1分子のATPが加水分解されるという密結合(tight coupling)が示唆されているが、直接の証明はない。我々は、ミオシンVaの2つの頭部のATPアーゼ機構の間の協調を調べ、蛍光標識されたヌクレオチド1分子の結合と解離を直接可視化し、同時にアクチン繊維に沿って動いている蛍光標識されたミオシンVaの歩み運動(stepping motion)を観察した。本論文では、マウスミオシンVaの、後ろに位置する頭部からまずADPが解離され、それに続いてATP結合と同調した36 nmの歩みが起こることを示す。ATP濃度が低い場合でも、ミオシンVa分子は移動の間に少なくとも1つのヌクレオチド(前に位置する頭部ではADP)を保持している。このように、ナノメートルに近い精度での同時画像化により、ミオシンVaの動きとヌクレオチドの結合・解離の間のtight couplingが直接実証された。 Full Text PDF 目次へ戻る