Article 生理:DegPのプロテアーゼおよびシャペロン機能調節の構造的基盤 2008年6月12日 Nature 453, 7197 doi: 10.1038/nature07004 生物はすべて、細胞タンパク質の折りたたみ状態を厳密に監視しなくてはならない。熱ショックタンパク質DegPは、細菌細胞膜内にあるタンパク質品質管理因子であり、誤って折りたたまれたタンパク質の除去および外膜タンパク質の生合成にかかわっている。本論文では、大腸菌(Escherichia coli)のDegPのプロテアーゼおよびシャペロン機能調節の基盤となっている分子機構について述べる。DegP 6量体は誤って折りたたまれたタンパク質と結合すると、触媒活性をもつ12量体および24量体という多量体に変化することがわかった。これらの粒子の構造解析によって、DegPがタンパク質梱包装置であり、中心部分が基質のサイズおよび濃度に適応可能であることが明らかになった。また、内部の空洞部分は2つの逆な機能をもっている。正しく折りたたまれた外膜タンパク質プロトマーの場合は、封入により保護されてペリプラズムを通って安全に輸送されるが、誤って折りたたまれたタンパク質の場合は、DegP内部が分子反応チャンバーとなって取り除かれる。基質が結合した際に起こるオリゴマー再会合、またそれと同時に起こる活性化は、タンパク質フォールディング病にかかわるとされている他のHtrAプロテアーゼの調節にも重要かもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る