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細胞:核ラミナの相互作用のマッピングから明らかになったヒト染色体のドメイン構成

Nature 453, 7197 doi: 10.1038/nature06947

間期のヒト核で染色体がどのような構造をとっているのかは、まだほとんどわかっていない。顕微鏡観察からは、染色体の特定の領域が核ラミナ(NL)に非常に近接した位置を占めていることがわかっている。このことから、特定のゲノム要素がNLに付着し、これが核内での染色体の空間配置に役立っている可能性が考えられる。しかし、in vivoでNLと相互作用するヒトゲノム配列は、まだ同定されていない。今回我々は、ヒト繊維芽細胞を用いて、全ゲノムとNL成分との相互作用部位を示す高分解能地図を作成した。これによって、ゲノムとラミナの相互作用は、大きさが0.1〜10メガ塩基と厳密に決められた大型ドメイン1,300個以上を介して起こることが明らかになった。これらのLAD(lamina-associated domain)は遺伝子発現レベルの低さが特徴で、LADは抑制的なクロマチン環境にあたることを示している。LADの境界は、インシュレータータンパク質CTCFやLADとは逆の方向に作用するプロモーター、あるいはCpGアイランドによってはっきり区切られており、これらがLADの範囲を局限する機構である可能性が示唆される。まとめると、これらの結果は、ヒトゲノムは大型の別個のドメインに分かれていて、これが核内での染色体構成の単位となっていることがわかる。

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