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疫学:ヒト代謝における表現型の多様性並びに食事と血圧との関連

Nature 453, 7193 doi: 10.1038/nature06882

代謝表現型は、食事、その他の生活様式や環境、腸内細菌、遺伝などのさまざまな要因が相互に作用した結果として生じる。我々は、大規模な調査分析的手法を用い、1H NMRスペクトルを基に、4つの人口集団間および集団内における代謝表現型の差異について検討した。集団間を識別する代謝物と冠動脈性心疾患および脳卒中(世界中で最多の死亡原因)の主要なリスク因子である血圧データとの関連づけを行った。また、疫学研究INTERMAPで、中国、日本、英国およびアメリカの17の人口集団を含む40〜59歳の被検者4,630人から得た2つの24時間尿検体のスペクトル分析を行った。食事、食事に関連する主要なリスク因子、冠動脈性心疾患/脳卒中の率が対照的な東アジアと西洋の人口集団の検体における尿中代謝物の排泄パターンは、有意な差異を示し(P<10−16)、中国人と日本人の間の代謝表現型においても、また、食事中の植物性と動物性タンパク質に相違をもつサブグループ間や異なった血圧値をもつサブグループ間においても、同様であった。我々は、識別的な代謝物の中で4種類を定量し、重回帰分析を用いて各被検者の24時間尿中のギ酸排泄量の平均と血圧の関連性(P<0.05からP<0.0001)を示す。アラニン(正の相関)および馬尿酸(負の相関)の24時間尿中排泄量の平均値は、食事と腸内細菌活性を反映し、各被検者の血圧とも関連する。信頼性の高い疫学データに代謝表現型の解析を適用することにより、心血管疾患のリスクに関連する新たなバイオマーカーの発見を含めた病因論的知識分野の発展が期待される。

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