Letter 脳:運動の自由選択時には前頭皮質・頭頂皮質の間の決定回路が活動する 2008年5月15日 Nature 453, 7193 doi: 10.1038/nature06849 我々は、どちらを選ぶかは自由という選択の場面にしばしば直面する。1つの選択肢を選ぶ運動を企図する際には、解剖学的に結合して長経路の回路を形成している前頭皮質と頭頂皮質のいくつかの領域が関与するとされている。これらの領域は、共通の運動到達点を選ぶために互いの活動を協調させなくてはならないが、神経回路がどのようにして決定を行うのかは、よくわかっていない。本論文では、前頭皮質の背側前運動野(PMd)と頭頂皮質の頭頂到達野(PRR)とから同時記録をとり、決定に関わる神経回路機構を解析した。その結果、サルが自由に選択を行うときには、指示に従って運動するときよりも、これらの領野での発火と局所電場電位(LFP)の活動の相関が高いことがわかった。したがって、前頭皮質と頭頂皮質内の小ニューロン集団からなる決定回路では、両領野間で活動を協調させるために情報交換が行われていると思われる。この決定回路に参加しているニューロンは、運動到達点の選択に向けて共通なバイアスをかけることで、運動の選択に影響を及ぼしているのだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る