Letter

工学:欠けていたメムリスター(memristor)の発見

Nature 453, 7191 doi: 10.1038/nature06932

電子工学実験の授業を受けた人なら誰でも、レジスター(抵抗)、キャパシター、インダクターという基本的な受動回路素子についてはよく知っているだろう。しかし、1971年にL Chuaは、対称性を論拠に第4の基本素子が存在するはずであると推論し、メムリスター(メモリー・レジスターの略)と名づけた。Chuaは、そのような素子が多くの興味深く、かつ有益な回路特性をもつことを示したが、今まで誰もメムリスターの有用な物理的モデルや実例を提示したことがなかった。今回我々は、簡単な解析例を用いて、外部バイアス電圧下で固体電子輸送とイオン輸送がカップリングするナノスケール系において、メムリスタンス(memristance)が自然に発生することを示す。これらの結果は、帯電した原子種または分子種の運動を伴う多くのナノスケール電子デバイスにおいて、特に特定の二酸化チタン・クロスポイントスイッチにおいて観測される、電流-電圧特性の広範なヒステリシス挙動を理解するための基礎となる。

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