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細胞:RNアーゼPをもたない生命体

Nature 453, 7191 doi: 10.1038/nature06833

転移RNA(tRNA)の5′成熟に不可欠なリボ核タンパク質、リボヌクレアーゼP(RNase P)は例外なく存在するとされていたが、古細菌であるNanoarchaeum equitansはこの考えに反している。ゲノムの詳細にわたるコンピューター解析によっても、細胞抽出物の生化学的解析によっても、この酵素の存在は認められなかった。本論文では、tRNA遺伝子プロモーターのよく保存された配置によって、リーダー配列をもたないtRNAが合成されることを明らかにする。このリーダー配列なしのtRNAの存在は、5′三リン酸化成熟型tRNA分子が観察されることで確かめられた。tRNA遺伝子の転写開始にはプリンが必要であり、このことは、1位にシトシンをもつtRNAが、余分なプリン残基のある異常に長い5′末端をもつという事実と一致する。これらのtRNAは、同族アミノアシル-tRNAシンテターゼの基質になることが示された。ゲノム圧縮を促す圧のもとで、古い起源をもつと考えられる普遍的なRNアーゼPの欠失に、自然界がtRNA遺伝子座でのゲノム再編成でうまく対処している様子が、今回の知見によって明らかになった。

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