Letter 視覚:メラノプシン細胞は、桿体-錐体入力を非像形成視覚へと伝える主要経路である 2008年5月1日 Nature 453, 7191 doi: 10.1038/nature06829 桿体および錐体の光受容器は光を検出し、網膜神経節細胞(RGC)を用いてこの光の情報を多シナプス経路を介して脳へと伝達する。これらの網膜出力は、パターン視覚を支援するだけでなく、概日周期の光同調や瞳孔対光反射(PLR)などといった非像形成(NIF)機能の基盤にもなっている。哺乳類でNIF機能に関与しているのは、桿体、錐体、メラノプシン含有内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)である。桿体-錐体光受容器とipRGCとは、NIF機能のための光強度シグナルの伝達に互いに補完的に働いている。ipRGCは、それ自体が光感受性である上に、桿体-錐体ネットワークからのシナプス入力も受け取る。ipRGCが、この桿体-錐体からの光情報を像形成機能と非像形成機能の両方のために伝える仕組みを調べるため、我々はマウスからipRGCを遺伝学的手法で除去した。本論文では、ipRGCをもたないマウスではパターン視覚は維持されるが、PLRと概日周期の光同調に異常が生じ、その程度がメラノプシン・ノックアウト動物よりも大きいことを報告する。このPLRや光同調の異常は、3種類の光受容器すべての光情報伝達を欠く動物で観察される異常とよく似ている。これらの結果は、照射量検出のための光シグナルが網膜神経節細胞レベルでパターン視覚から分離されること、そして、NIF機能のための光を検出できない動物でも像形成は行えることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る