Letter 気候:EPICAドームC 氷床コアから得られた過去80万年間にわたる塵と気候の結合 2008年4月3日 Nature 452, 7187 doi: 10.1038/nature06763 塵は、入射する太陽放射を吸収したり反射したりして、大気の放射収支に影響を及ぼすことがある。塵は、鉄などの微量栄養素の海洋への供給源でもある。塵の生成、輸送、堆積は、氷期-間氷期のタイムスケールで気候変化の影響を受けていると考えられてきた。本論文では、東南極大陸のEPICAドームC氷床コアから得られた風成塵堆積物の分解能の高い記録を示す。このコアからは、過去8回の気候サイクルにわたる、乱されていない連続した気候記録が得られる。氷期には塵フラックス記録と気温記録との間に有意な相関があるが、間氷期には相関がないことがわかった。今回のデータから、気候が寒冷化するにつれ、塵フラックスと南極の気温の相関が高くなっていくことが示された。これは、より低緯度域の気候と南極の気候との連続的な結合として説明される。氷期-間氷期における大気輸送時間の変化が限定的であることは、氷期における氷床コアへの塵の大きな供給量を制御する主な要因が塵の供給源と寿命であることを示唆している。8回すべての氷期にわたって氷期塵フラックスが約25倍増加したことが見いだされたが、これは、氷期に南アメリカの塵の供給源が拡大するとともに、水循環の低下によって上部対流圏における大気中の塵粒子の寿命が延びたためであると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る