Letter

化学:超分子集合によって作られ自己修復機能をもつ熱可逆ゴム

Nature 451, 7181 doi: 10.1038/nature06669

ゴムは、普通の固体の伸長度がわずか数パーセントであるのに比べて、最高数百パーセントと非常に大きい伸長度をもち、応力を解放すると元の形状と大きさに戻ることができる。ゴムの弾性は、共有結合により架橋している巨大分子、あるいはガラス質や結晶質の小ドメイン、イオン凝集体もしくは多重水素結合などの物理的会合によってネットワーク状に結合している巨大分子の特性である。流動とクリープは、共有結合による架橋や強い物理的会合によって妨げられている。今回我々は、水素結合により鎖状結合と架橋の両方を形成して会合する分子を設計し合成した。この系は、最高数百パーセントの回復可能な伸長度を示し、荷重下でほとんどクリープを示さない。巨大分子からなる従来の架橋ゴムや熱可逆性ゴムとは著しく異なり、これらの系は、破断や切断を受けても、室温で破断面どうしを合わせて自己修復させることによって簡単に修復でき、修復後は、非常に高い伸長度を取り戻す。破断と修復の過程は、何回も繰り返すことができる。これらの材料は、容易に処理・加工でき、再利用、リサイクルが可能である。また、特異な自己修復特性、合成の簡単さ、再生可能資源から合成できること、並びに原料(脂肪酸と尿素)が安価であることは、将来の応用に好都合である。

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