Article 細胞:アピコンプレクサ寄生虫と近縁で光合成を行うアルベオラータ 2008年2月21日 Nature 451, 7181 doi: 10.1038/nature06635 熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)などの寄生性アピコンプレクサの多くは、アピコプラストと呼ばれる色素を含まない葉緑体残存物をもっており、これはマラリア治療の標的の1つとなっている。しかし、アピコンプレクサに近縁で光合成機能を備えた色素体をもつ生物の存在は知られていなかった。本論文では、アルベオラータに典型的な超微細構造をもつ生物を新たに培養し、それが系統学的にはアピコンプレクサに近縁で、かつ光合成機能を備えた色素体をもっていることを示す。色素体は4枚の膜に包まれており、クロロフィルaの色を呈し、psbA遺伝子のトリプトファンはUGAコドンによりコードされている。この遺伝的特徴が今までに見つかっているのは、コクシジウム類のアピコプラストおよび各種のミトコンドリアだけである。UGA-Trpコドン、それに色素体および核リボソームRNA遺伝子の系統学的性質は、この生物がアピコンプレクサに属する寄生生物に最も近縁であり、その色素体がアピコプラストと同じ起源をもつことを示している。この生物の発見で、アピコンプレクサにおける寄生の進化研究の強力なモデルが得られた。 Full Text PDF 目次へ戻る