Letter 材料:効率のよい熱電材料であるシリコンナノワイヤー 2008年1月10日 Nature 451, 7175 doi: 10.1038/nature06458 熱電材料は、熱勾配と電場を相互転換し、発電あるいは冷却に使える。現在、熱電体は効率が限られているため、限られた特定の分野にしか応用されていない。この効率は、無次元パラメータZTで測られる。ZTは、ゼーベック係数すなわち熱起電力、電気伝導率、および熱伝導率の関数になる。これらの物理パラメータのうちの1つを最適化すると、他のパラメータに悪い影響を与えることが多いため、ZTを最大にするのは難しい。いくつかの研究グループが、Bi2Te3/Sb2Te3薄膜超格子、あるいは内蔵PbSeTe量子ドット超格子といった、多成分からなるナノ構造化した熱電体によって、ZTの著しい改善を達成している。本論文では、断面積が10 nm × 20 nmと20 nm × 20 nmの単一成分系シリコンナノワイヤーで、効率のよい熱電性能を得たことを報告する。ナノワイヤーの大きさと不純物ドーピングレベルを変えることにより、幅広い温度範囲にわたってZT値をバルクSiより約100倍改善でき、200 KではZT ≈ 1を達成した。ゼーベック係数、電気伝導率、および熱伝導率を独立に測定した結果と理論を組み合わせて、この効率改善はフォノン効果によるものであることが示された。これらの結果は、他の種類の半導体ナノ材料にも適用できると予想される。 Full Text PDF 目次へ戻る