Article ショウジョウバエで交尾後の生殖行動の切り替えを仲介する受容体 2008年1月3日 Nature 451, 7174 doi: 10.1038/nature06483 多くの生物種で、交尾は雌の生殖行動に劇的な切り替えを引き起こす。ほとんどの昆虫で、この切り替えを引き起こすのは、雄の精液に含まれる因子である。これらの因子が雌にそのように重大な影響を与える仕組みについてはよくわかっていない。本研究では、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)で交尾後応答の最初の引き金となる性ペプチド(SP、別名Acp70A)に対する受容体を同定した。この性ペプチド受容体(SPR、別名CG16752)が完全に、あるいは神経系だけで欠失した雌は、いずれの場合もSPに対して応答しなくなり、交尾後であっても未交尾行動を示し続ける。SPRは、雌の生殖器官と中枢神経系で発現する。SPRの行動にかかわる機能から一群のニューロンが特定され、これらのニューロンは、性特異的生殖行動の重要な決定因子の1つであるfruitless遺伝子も発現している。SPRは昆虫全般にわたって高度に保存されており、農業害虫やヒト感染症媒介昆虫の生殖行動や宿主探索行動を制御する新たな戦略の展望を開くものである。 Full Text PDF 目次へ戻る