Letter サイズ選別された金ナノクラスターの3次元原子スケール構造 2008年1月3日 Nature 451, 7174 doi: 10.1038/nature06470 ナノ粒子の3次元構造をはっきり決定することは難しい。電子トモグラフィーには、さまざまな向きのサンプルについて撮影された一連の画像が必要である。この方法は、安定で静止した構造体には極めて好適である。しかし、極微小なナノ粒子は本質的に構造が不安定であり、入射電子ビームと相互作用する可能性があるので、利用可能な電子ビーム密度や観察時間が制限される。今回我々は、収差補正走査透過電子顕微鏡と単純な画像化シミュレーションを組み合わせて、サイズ選別された金ナノクラスターのサイズ、3次元形状、配向、および原子配列を原子分解能で決定した。これらの金ナノクラスターは気相中で前もって形成され、アモルファスカーボン基板上にソフトランディングさせたものである。309±6個の原子を含む金ナノクラスターの構造は、伊野の10面体(Ino-decahedral)、立方8面体、または20面体形状と特定できる。この系の理論モデリングとの比較から、これらの構造がエネルギー的考察と一致していることが示唆される。ナノスケール金粒子がさまざまの重要な化学反応の高活性・選択的触媒として機能することが見いだされたことにより、最近、研究者の関心が高まっている。我々が提供する詳細な構造情報は、サイズ特異的および構造特異的触媒反応におけるこれらのナノクラスターの役割を解明するのに役立つと考えられる。またこの手法は、他の支持された微小金属クラスター系の研究にも利用できるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る