Letter 粉粒体媒質の固着すべりに対する音波の影響と地震との関係 2008年1月3日 Nature 451, 7174 doi: 10.1038/nature06440 地震波によって発生した微小な歪みが、場合によっては原因となる地震から数千キロメートルも離れた遠隔地で地震を誘発させることがあり、破壊は地震波が通過した後かなり経ってから起こることが多いが、その仕組みはまだわかっていない。震源核形成は通常、深さ10~20 kmで生じ、静的な荷重は十分大きく、地震波の応力摂動による地震の誘発を妨げるはずである。動的な地震誘発の物理学的性質と、地震の再来に対する動的応力の影響をさらに解明するために、音響震動を加えた場合と加えない場合の粉粒体媒質の固着すべりを実験によって調べた。ガラスビーズを用いて断層帯の粉粒体をシミュレートし、一定の法線応力下で剪断変形させ、音波により一時的、あるいは持続した摂動を加えた。本論文では、誘発された余震に対応する規模の小さい破壊は、音波の振幅が数microstrainを超えたときに発生することを示す。このような破壊は、多くの場合遅れて、あるいは、連続した小さな破壊の一部として起きる。振動を加えることで大きなすべりも起こるが、これは、波による摂動がない場合に比べて時間的に離れて発生する。このような影響は振動が止まった後に起きる大きなすべりの多くでみられるが、これは、粉粒体に歪みが記憶されていることを示している。テクトニック断層の動的応力は、地震再来現象の複雑性を決定する上で、これと同様の役割を果たしている可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る