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物性:固体4Heにおける低温せん断弾性係数の変化および超固体性との関係

Nature 450, 7171 doi: 10.1038/nature06383

超流動、すなわち摩擦のない液体流は、ヘリウムでよく知られている。その量子固体版である「超固体性」の初の証拠は、4Heに関するねじれ振動子測定から得られた。200 mK未満の温度でねじれ振動子の振動数が増加したが、これは、固体の一部が振動子から分離したことを示唆している。この挙動は複数のグループによって再現されたが、固体4Heは圧力差に応答せず、永久流などの超流動の特徴はまだ観察されていない。実験と理論のいずれもが欠陥の関与を示しており、これらの欠陥もその固体の機械的挙動に影響を及ぼすはずである。今回我々は、低周波数、低ひずみにおける固体4Heのせん断弾性係数の測定結果について報告する。200 mK未満でせん断弾性係数の大幅な増加が観測され、その増加は測定振幅、3He不純物濃度、およびアニーリングに対して、ねじれ振動子実験でみられる分離と同じ依存性を示していた。我々は、この異常な弾性挙動を、最低温度で3Heによってピン留めされるが100 mK以上で可動となる転位ネットワークに基づいて説明している。ねじれ振動子実験における振動数変化は、これらの転位の運動と関係づけられるようであり、おそらく考えられる超固体状態の崩壊によるものと思われる。

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