Letter 物理:強結合マイクロディスク-量子ドット系の線形および非線形分光 2007年12月6日 Nature 450, 7171 doi: 10.1038/nature06274 共振器量子電気力学、すなわち、共振器内部の電磁場と物質とのコヒーレントな量子相互作用の研究は、量子力学の概念に対するテストベッドと、量子情報処理の分野に応用する構成要因の両方として注目されている。光学領域で研究されている標準的な実験系は、高フィネスファブリー・ペロー共振器と結合した単一アルカリ原子である。この系でみられた進展に加え、最近はトラップされたイオン、チップを使ったマイクロトロイド共振器、集積化した微小共振器-原子チップ、微小球共振器と結合したナノ結晶量子ドット、またマイクロピラー、フォトニック結晶やマイクロディスク中に埋め込んだ半導体量子ドットがかかわる研究が行われている。マイクロディスク系は、これが比較的簡単で拡張が可能なため、特に関心を集めている。今回我々は、ファイバーテーパ導波路を使って、マイクロディスク中に埋め込んだ量子ドットからできた系の直接分光を行った。半導体系を使い、光ルミネセンス測定に重点を置いた以前の研究とは異なり、この系を励起子(物質)チャネルではなくフォトニック(光)チャネルを通して励起する。コヒーレントな量子相互作用領域の強い結合が、この共振器の透過シグナルと反射シグナルに真空ラビ分裂が観測されたことから実証された。ファイバー結合法ではこの系の定常状態非線形特性も調べることができ、1に満たない数の共振器内光子で共振器-量子ドット応答が飽和するのがみられた。ファイバー光学導波路を通した共振器-量子ドット系の励起は、高効率単一光子源などの応用の中心となり、また、この系の量子性をより基礎的に研究するのにも重要である。 Full Text PDF 目次へ戻る