Letter 免疫:フラジェリンの誘導で生じる受容体FLS2とBAK1の複合体が植物の防御反応を開始させる 2007年7月26日 Nature 448, 7152 doi: 10.1038/nature05999 植物は、パターン認識受容体を使って病原体関連分子パターン(PAMP)を認識し、侵入微生物らしきものを感知する。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)では、ロイシンリッチリピートをもつ受容体キナーゼFLS2(flagellin-sensitive 2)と伸長因子Tu受容体(EFR)が、細菌のPAMPであるフラジェリンと伸長因子Tu(EF-Tu)を認識するパターン認識受容体(PRR)として働き、病原菌に対する抵抗性に役立っている。しかし、受容体の活性化と細胞内のシグナル伝達とを結びつける分子機構については、ほとんど解明されていない。本論文では、ロイシンリッチリピートをもつ受容体様キナーゼでブラシノステロイド受容体BRI1を調節することが報告されているBAK1(BRI1関連受容体キナーゼ1)が、FLS2とEFRによるシグナル伝達にかかわっていることを明らかにする。bak1変異をもつ植物では、フラジェリンとの結合は正常だが、フラジェリンによって開始される初期応答および後期応答に異常があり、BAK1がシグナル伝達の正の調節因子として働くことが示される。またbak1変異をもつ植物は、EF-Tuによって開始される初期応答は低減するが、後期応答はそういうことがない。PAMPに対する応答の低減は、ブラシノステロイド感受性の低下が原因ではない。フラジェリンによる刺激の数分以内には、FLS2とBAK1がin vivoで特異的リガンドに依存する形で複合体を形成することの証拠が得られた。したがってBAK1は、植物ホルモン受容体BRI1を介して発生の調節にかかわるだけでなく、PRRに依存したシグナル伝達にも機能しており、自然免疫応答を開始させる。 Full Text PDF 目次へ戻る