Letter 細胞:タンパク質分泌と再循環におけるごく近縁のARF-GEFの機能的多様化 2007年7月26日 Nature 448, 7152 doi: 10.1038/nature05967 ADPリボシル化因子GTPアーゼのグアニンヌクレオチド交換因子(ARF-GEF)は、個々のドナー膜上でARFの基質を活性化することにより、小胞形成の時間空間的制御を行う。哺乳類のGBF1、酵母のGea1/2といったARF-GEFはゴルジ膜で作用し、COPI被覆小胞形成を制御する。一方、これらのホモログであるシロイヌナズナGNOM(GN)はエンドソームの再循環に必要であり、成長に重要な役割を果たしている。この違いは動物と植物で輸送経路の進化に分岐があったことを示唆しており、植物では小胞体-ゴルジ輸送がどのように制御されているのかという疑問が出てくる。今回我々は、シロイヌナズナのGNOMの最も近縁のホモログであるGNOM-LIKE1(GNL1;NM_123312;At5g39500)が、この祖先型機能をもつことを明らかにする。GNL1は主としてゴルジ層板に局在し、そこで働いてCOPI被覆小胞形成を制御する。意外にも、GNOMは機能的にGNL1の代わりを務めることができるが、その逆は起こりえない。これらの結果は、GBF1類タンパク質に属する大型のARF-GEFは小胞体からゴルジへの輸送と分泌に保存された役割を果たし、シロイヌナズナではGNL1とGNOMがこの役割を果たすが、GNOMはエンドソームから細胞膜への再循環という植物に特異的なもう1つの機能を果たすように進化したことを示唆する。植物におけるARF-GEFの重複と多様化は、動物ではエンドソーム輸送のために全く新たな種類のARF-GEFが進化したのとは対照的であり、これは、複雑なエンドソーム輸送経路が動物と植物でそれぞれ独立に進化したことを明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る