Article 生物物理:タンパク質による分子認識におけるコンホメーションエントロピー 2007年7月19日 Nature 448, 7151 doi: 10.1038/nature05959 タンパク質による分子認識は、ほぼすべての生物過程、特に細胞シグナル伝達の基盤となるタンパク質会合の基本である。タンパク質間相互作用の基礎を理解するには、会合の熱力学的性質を完全に特性づける必要がある。タンパク質のコンホメーションエントロピーはタンパク質会合の自由エネルギーの非常に重要な成分と考えられるが、その変化を実験で見積もることは、従来は事実上不可能だった。しかし、タンパク質の動力学的性質を特性づける強力な手段として、核磁気共鳴分光法が出現した。今回我々は、コンホメーション動力学の変化を、対応するコンホメーションエントロピー変化の代理指標として使うことにし、カルモジュリンというタンパク質内部の動力学的変化が、いくつかの標的ドメインとの結合によって大きく変化することを見いだした。意外にも、対応するコンホメーションエントロピーの見かけの変化は、全体の結合エントロピー変化と線形の関係にある。これは、タンパク質コンホメーションエントロピー変化がタンパク質-リガンド会合の自由エネルギーに大きく寄与している可能性を示している。 Full Text PDF 目次へ戻る