Article 遺伝:ショウジョウバエにおける条件つき遺伝子不活性化のためのゲノム規模のRNAi用導入遺伝子ライブラリー 2007年7月12日 Nature 448, 7150 doi: 10.1038/nature05954 モデル生物の順遺伝学的スクリーニングによって、発生学、生理学および病理学の多数の分野で重要な考察が得られてきた。全ゲノム塩基配列のデータが使用可能となり、RNAを用いる遺伝子干渉(RNAi)技術が導入されたことで、今や系統的な逆遺伝学的スクリーニングも可能である。これまでのところ、このようなゲノム規模のRNAiスクリーニングの対象は主に、培養細胞および線虫(Caenorhabditis elegans)での全身にわたる遺伝子不活性化に限られてきた。この強力な手法は、まだ組織特異的に適用されたことはない。本論文では、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)のRNAi用導入遺伝子のゲノム規模ライブラリーの作製および有効性確認について報告する。このライブラリーによって、無傷のショウジョウバエの特定組織で条件つきの遺伝子機能不活性化が可能になる。我々が開発したRNAi用導入遺伝子は、短い遺伝子断片を逆位反復配列としてクローニングし、2成分からなるGAL4/UAS系を用いて発現させたものである。我々は、ショウジョウバエゲノムで存在が予測されているタンパク質をコードする遺伝子の88%をカバーする22,270個の導入遺伝子系列を作出した。分子レベルおよび表現型の解析から、これら導入遺伝子の大多数は機能することが示された。したがって、我々のRNAi用導入遺伝子ライブラリーは、ショウジョウバエのあらゆる組織や一生のあらゆる成長段階における遺伝子機能の系統的解析への道を開くものである。 Full Text PDF 目次へ戻る