Article 細胞:細菌RNAポリメラーゼによる転写伸長の構造基盤 2007年7月12日 Nature 448, 7150 doi: 10.1038/nature05932 RNAポリメラーゼ伸長複合体(EC)は非常に安定かつ連続移動性であり、RNA鎖を数千個ものヌクレオチドがつながった長さに高速で伸長させる。伸長の機構と調節を解明するには、ECの構造についての詳細な情報が必要である。今回我々は、高度好熱菌Thermus thermophilusのECの分解能2.5 Åでの構造を報告する。この構造から、活性部位にあるDNA鋳型が基質と対形成できる状態にある転位後中間体の姿が明らかになった。DNA二重鎖の分離は活性部位の1個下流で起こっており、一度に1個の基質だけがECに特異的に結合しうることを示唆している。RNA/DNAハイブリッドの上流端は、β′サブユニットの「ふた」状のループの上に積み重なっている。一方、最初に外れたRNA塩基はタンパク質ポケット内に捕捉されており、このことはRNA鎖を外す機構を示唆している。RNAはRNA出口チャネルを通り抜けるが、そこでは二重らせんの一方の鎖に似たコンホメーションを取っている。このことから、ヘアピン構造に依存した転写の一時停止や終止の機構についての知見が得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る