Letter 地球:地球コア内のケイ素 2007年6月28日 Nature 447, 7148 doi: 10.1038/nature05927 各惑星にあるケイ酸塩鉱物間でみられる同位体組成のわずかな違いは、コア形成に伴う過程の結果として、あるいは、惑星が形成される際の微惑星集積の間の蒸発損失によって生じた可能性がある。地球や月の玄武岩は、実際に火星やベスタ、始原的な未分化隕石(コンドライト)と比較してわずかに重い鉄同位体組成をもっているようである。これらの違いは、火星と同規模の天体が初期の地球に衝突して月を作った「巨大衝突」時の蒸発などによって説明されてきている。しかし、揮発性が同程度でより軽い元素であるリチウムやマグネシウムはこのような違いを示しておらず、蒸発が説明となる可能性は低い。本論文では、地球と月の玄武岩のケイ素同位体組成も明らかに重いことを示す。考えられる原因は、ケイ素が地球コア内の軽元素の1つであるというものだ。我々は、ケイ素の同位体効果の傾向と大きさの両方が、金属とケイ酸塩の結合の堅さに基づく最新の理論と一致することを示す。月と、ケイ酸塩が大部分を占める地球とで同位体組成が類似していることは、巨大衝突時に同位体平衡が大規模に起こったとする最近の研究と一致している。したがって、ケイ素は、月ができる前に地球コアに軽元素として既に取り込まれていたと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る