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気候:北極海の換気循環状況は中新世初期に始まった

Nature 447, 7147 doi: 10.1038/nature05924

北大西洋北部と北極海における深層水の形成は、全球の熱塩循環の重要な駆動要素であり、したがって、地球規模の気候にも重要である。北極海の深海底由来の新生代堆積物コアから得られるデータが不足しているため、北極海の循環状況の歴史の解明は、長い間できなかった。同様に、深層水交換をもたらす北大西洋北部と北極海の接続が起こった時期の絞り込みもほとんど行われていない。北極海中央部からは最初の掘削コアが回収されたことで、この状況は変わった。本論文では、これらのコアを使い、北極海での貧酸素状態から富酸素(「換気された」)状態への遷移が中新世初期の後半に起こったことを示す。我々は、換気状況におけるこの顕著な変化は、フラム海峡が開いたため起こったと考える。北極海の古地理や古海底地形の復元は、フラム海峡の発達やシル(海閾)の状態の海洋学的解析と合わせて、北極海が、酸素の不足した「湖」の状態から、換気の程度が変動する過渡的な「河口海域」状態を経て、最終的に1,750万年前に、完全に換気される「海洋」状態へ移行したことを示唆している。この古海洋学的変化の時期は、中新世中期の気候最適期の開始と一致しているが、これら2つのイベントの間の因果関係の有無は、はっきりしない。

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