Letter

進化:白亜紀の正獣類と、K/T境界付近のローラシアにおける有胎盤哺乳類の出現

Nature 447, 7147 doi: 10.1038/nature05854

DNA研究から得られる有胎盤哺乳類の出現の推定年代は、白亜紀の期間(1億4,500万年前から6,500万年前まで)にほぼ近い幅があり、最古で1億2,900万年前、最新で7,800万年前となる。この出現年代に関しては、古生物研究者の間でも意見が分かれており、ウズベキスタンで出土した白亜紀中期(9,700万前から9,000万年前)の化石の一部を現生有胎盤類の系統につなげることで、有胎盤哺乳類の出現を白亜紀中の古い年代にする考えに同調する研究者もいれば、現生有胎盤類は白亜紀末近くに出現したとする見方を支持する研究者もいる。この論争に対して、白亜紀の既知の全化石や第三紀および現世の有胎盤類の形態に関する幅広い試料を含めた包括的な系統発生解析による取り組みはまだなされていない。今回我々は、モンゴルの後期白亜紀層で出土した保存状態の良好な哺乳類化石の発見と、広範なスケールでの系統発生解析について報告する。今回の結果では、白亜紀の化石は有胎盤類から除外され、有胎盤類の起源は、南半球の白亜紀の早期付近ではなくローラシアの白亜紀/第三紀(K/T)境界付近に位置付けられ、アフリカ獣類と異節類は、有胎盤類系統の根幹部分ではなく分枝の入れ子部分に位置する。

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